港区立エコプラザにて、104名もの参加者にお集まりいただき、天井や床の木の温もりがやさしい素敵な空間で行われました!
↑会場の様子
【14:00 - 14:15】
港区立エコプラザのご紹介
http://eco-plaza.net/
今回のネットワークミーティングの主催でもあり、会場を提供して下さいました港区立エコプラザの池田正昭さんより、エコプラザとコンゴ・プロジェクトについてご紹介をいただきました。
また、自転車の動力を利用した水の浄化システムAquaductについても映像を使ってご紹介いただきました。
【14:15 - 15:05】
潟純gト・インターナショナル代表取締役 ムポイムポイ・カントさん
http://www.talak.com/mpoyi/
ムポイムポイ・カントさんにコンゴのエネルギー事情とご自身の今後のビジョンをお話いただきました。
コンゴ出身のムポイムポイさんは、日本の大学・大学院で地質工学を学び、現在まで日本で暮らしているそうです。中学1年生の時に日本が大好きな先生と出会い、先生が話す日本の戦後復興と急成長の歴史に魅せられ、日本に来る決心をしたそうです。
コンゴはGRAND INGAという世界最大の水力発電事業を保有していますが、発電された電力は多くは国外輸出されているか、もしくは電力インフラの整備が遅れているために、コンゴ国内に殆ど電気が行き渡っていない状況になっているそうです。また水の供給も同様にインフラ未整備のため清潔な水が行き届かないのが現状だそうです。
ムポイムポイさんの夢は、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーを使った発電技術や、エコロジーに清潔な水を供給できる方法を開発・普及させ、コンゴのエネルギーインフラの整備に役立てていきたいとのことです。
さらに、将来的には自然エネルギーで発電された電気を、電源コードをつなぐことなく供給できる「無線電源」技術を開発したいとのことです。
「想い続けていればいつか夢はかなう」といわれますが、世界的に新しい自然エネルギー技術が注目されている中、ムポイムポイさんの夢はもう手に届く所に来つつあるような気がしました。
【15:05 - 15:15】
SVP東京の紹介及び今回のテーマについての紹介
SVP東京代表・井上英之より当団体のご紹介、及びSVP東京ディレクター金井匡彦より今回のテーマ「自然エネルギーとコミュニティの未来」の概要について紹介しました。
【15:25 - 16:20】
おひさま進歩エネルギー株式会社 南原順さん
http://www.ohisama-fund.jp/
・エネルギーの地産地消
・コミュニティを自分たちの手でつくる
・お金の流れを変えて、社会を変える
・望む未来を選びとるーエネルギーを自分たちの手に取り戻すー
これらをテーマに自然エネルギー市民ファンドの運営に携わる、おひさま進歩エネルギー株式会社 南原順さんにお話頂きました。
おひさま進歩エネルギー株式会社は市民から集めた資金で太陽光パネルを購入・設置し、自然エネルギーの普及を行っています。運営する「温暖化防止おひさまファンド」では一口10万円から出資を集め、長野県飯田市を中心として幼稚園などにソーラーパネルを設置し、そこから生まれた電力を販売する収益で元本の返済と一定の利回りの配当を行うそうです。自然エネルギー発電の普及によるCO2削減効果は一つの目標ですが、幼稚園や保育園等に設置することにより環境教育の一助とすることも狙っているそうです。
ソーラーパネルは未だ設置に非常にコストがかかりますが、ファンドでは太陽熱の供給事業や省エネルギーを組みあわせることにより設備投資コストを補填するような仕組みを持っているそうです。
おひさまファンド事業の開始前は出資者が集まるかどうか懸念もあったということなのですが、地域のため、環境のために活動する理念に共感した人々が集まり、現在出資者数は全国で約600人に上っているとのことです。
自然エネルギーは長期的な視野でみれば社会的に重要であっても、短期的な利回りが見込めずにまだまだ企業の投資が少ない分野です。それを、多少低い利回りでも長期的な目線でつき合ってくれる市民から投資を集めることで、社会に新しいお金の流れが生まれます。おひさまファンドは太陽光発電という方法を利用して、そういった「ソーシャル・ファイナンス」と呼べるような新しいお金の流れを作る、非常に新しくて、おもしろい事業であるのだと思います。
【16:40 - 15:30】
NPO法人ガイア・イニシアチブ 藤田周子さん
http://www.gaiainitiative.org/
ガイア・イニシアチブの活動の一つである「ソーラーランタンプロジェクト」について、藤田周子さんにお話頂きました。
このプログラムは「あたらしい技術と、古くからの村をつなげよう」という理念のもと、電気が通っていない途上国の村に太陽光発電で灯りがつくランタンを配る活動を現地NGOとの協力のもと、行っているそうです。
世界で無電化人口(電気が届かない場所に住む人々の数)は16億人と言われおり、その4分の1の4億人はインドにいるそうです。活動開始約6ヶ月目の現在は、そのインドを中心として活動を行っています。
ソーラーランタンは地域のコミュニティセンターにランタンを充電するソーラーパネルを置き、昼はセンターで充電、夜は住民に有償で貸し出す形で利用してもらっているそうです。現在は、充電パネル1個とランタン50個を1セットとして、地域に寄贈され、利用する住民は少額のお金でレンタルすることが可能だそうです。ランタンの充電・貸し出し業務は地域から選ばれた人を教育して担当してもらっていることから、ソーラーランタン事業は村の起業家教育の実践の場ともなっています。
立ち上げ段階の現在は企業の寄付によってランタンと充電パネルの購入資金が賄われており、インド企業のスポンサーで40村、日本からの企業・個人スポンサーで7村の活動実績があるとのことで、今後はこのプロジェクトを寄付金で賄うだけでなく事業化も検討し、世界のより多くの人の手に渡るようにしたいとのことです。
政府主導、大規模投資で発電所建設を進めて行くのが従来の電力インフラ作りの常識ですが、特に政府の投資が行き届かない貧困地域においては、ソーラーランタンのような、地域主体、小型の電力インフラモデルが効果的なのかもしれないと感じました。
【17:30 - 18:30 】
トランジション・ジャパン 榎本英剛さん
http://www.transition-japan.net/
脱石油型のまちづくりを目指す「トランジション・タウン」活動を推進するトランジション・ジャパンの榎本英剛さんにお話頂きました。
「トランジション・タウン」は大学で自然建築等を教えていたロブ・ホプキンス氏により、2005年に英国南部トットネスではじまりました。現在はロンドンなどの大都市を含め、世界中の様々な都市に広がっているそうです。
この活動は、石油ピークという問題解決に向けて、地域住民の想いや地域のリソースを活用しながら脱石油化の実施・普及活動を行い、地域レベルでの変革を目指すモデルだそうです。地域住民が食・エネルギー・経済・住などといった関心テーマごとにグループを作り、それぞれのグループでテーマに関連した環境活動を行うそうです。例えばトランジション・タウン発祥地のトットネスでは、食グループでは地域の食マップを作成したり、エネルギーグループは市民所有の風車を建設などを行ったそうです。
日本では神奈川県と山梨県の県境にある藤野、東京小金井、そして葉山でトランジションの活動が立ち上がっています。トランジション藤野の活動などは2008年秋設立と始まったばかりですが、地元の建材を利用した低エネルギーの共同住宅を作る「里山長屋プロジェクト」が動き出すなど活発な活動を展開しているそうです。
トランジション・タウンが生み出そうとしている地域住民の主体性を限りなく引き出した地域主導のソーシャルイノベーションのかたちは、これからの地域再生の試みとして非常に面白くなっていくのではないかと思います。
気候変動、ピークオイル、水資源の減少など私たちの生活に直接影響するような危機は今後数十年の間に訪れる可能性がおおいにあります。
危機を恐れるだけではなく、個人が集まり、コミュニティ(家庭、会社、学校、地域など)が力を合わせて、楽しくクリエイティブに未来を創っていくことはきっとできる。そんな地域発の可能性を感じられたネットワークミーティングでした。
(SVPパートナー 広瀬大地)
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